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新卒採用トピックス

前倒しで進行する2020年卒就活の実態

就職情報サービス大手の株式会社ディスコでは、大学3年生を対象に就活の実態を調査した「2020年卒就活生モニター調査」を発表しました。その中で2019年1月1日現在における2020年卒就活生(現3年生)の内定取得率が4.7%に上ったことがわかりました。この数値は同社の前年同時期の調査結果を1.6ポイント上回る水準となっています。

また、1月1日までに本選考を受けた就活生の割合も29.3%に上り、前年に比べて9%アップとなっています。こうした調査結果からは、2020年卒の新卒採用市場は企業側の選考が前倒しで進んでいることがわかります。

一方で1月1日までに企業研究に着手している就活生の割合も前年を10ポイント近く上回っており、企業側の採用活動だけでなく就活生の動きも例年より早くなっている様子がうかがえます。採用活動の早期化は早期の内定者を生み出して内定期間の長期化をもたらすという意味で、内定辞退防止策にも大きく影響してきます。

インターンシップが就活の主役に


ディスコ社の調査からは、2020年卒の就活が前倒しで動いていることの他に新卒採用市場の質的な変化にも気づかされます。それは新卒採用がインターンシップを中心に動く姿が鮮明になってきたという点です。

ひとつは大学3年次のインターンシップ参加率が前年を7ポイント以上上回って9割に届くレベル(89.2%)に達しており、もはや大学3年生のうちにインターンシップに参加することは「当たり前」になってきているという実態です。

さらにインターンシップへの参加後には、企業から「インターンシップ参加者限定」と銘打った企業セミナーや懇親会などのイベント案内があり、そうした案内を受けた学生はインターンシップ参加者の86%に上っています。こうした実態からは、インターンシップが企業にとって採用活動のスタートポイントになっていることがわかります。

また、インターンシップ参加者限定の「早期選考」の連絡を受けた学生も42.8%おり、インターンシップが単に採用活動のスタートに止まらず、選考に直結してきている様子もうかがえます。このように、既に企業の採用活動は実質的には「大学3年生の夏休み」から始まる時代が到来していると言えます。

さらに早まる「企業研究」の開始時期


企業の採用活動のスタートポイントが3年生のインターンシップになると、就活生は参加するインターンシップを絞り込むためにもその前に企業研究を始めなければなりません。こうして企業の採用活動に合わせて学生の就活準備もさらに早まることになります。

そうした就活準備の早期化を先導しているのが就職情報会社の動きです。ディスコ社の調査結果の中でも「就職情報会社主催の就職準備イベント」への参加率が前年よりも15ポイント以上増えており、就職情報会社が就職活動の早期化に拍車をかけている様子が見てとれます。

就職情報会社にとっては就活生を囲い込むことが自らのビジネスの上で重要な施策であることを考えると、そうした企業による就活生の囲い込み競争の激化に伴い、その対象は今後どんどん低学年化していくことが予想されます。そうなると、数年以内には大学1年生から企業研究/就活準備がスタートするのが当たり前の時代がやってくる可能性すらあります。

他国の例を見ても、イギリスではインターンシップの本格的な普及に伴って学生/企業双方の準備活動が前倒しで実施されるようになり、大学1年生から就活準備を開始するのが当たり前になりました。

ただ、就活準備が大学1年生まで早まったとしても、内定辞退防止の観点や業績悪化に伴う内定取消を防ぐ必要から、内定を出す時期が1~2年生にまで早まることは考え難く、超早期の就活準備はあくまでも業界研究や企業研究が中心となるものと考えられます。

そうなると今後の新卒採用では、大学1~2年生の「就活準備段階」から学生との関係づくりを始め、内定後も4年生の冬頃までは内定辞退防止策として内定者フォローを続けていくというたいへん息の長い活動が必要になります。これは「4年後の採用を今から始めなければならない」ことを意味します。そう考えるとこうした長期的な採用活動に対応できる体制づくりは、企業にとって待ったなしの急務であると言えます。

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